楽しく力のつく説明文の指導

小学校説明的文章の学習指導課程をつくる―楽しく、力のつく学習活動の開発

小学校説明的文章の学習指導課程をつくる―楽しく、力のつく学習活動の開発

 小学生に、具体的にどのように授業を進めたらよいのかが分かる。
 かなり"カッチリ"した本。しっかり、子どもの状況を押さえて、どういう段階を踏まえたら良いのかが書いていて、秀逸。
 子どもが、どういうことが理解できていなくて、理解させるためには、どういった説明がいるのか、どういった方法が有効なのか、といったことが書かれている。こういった「視線」がしっかりとしている。
 先へ、先へと、進まずに、どういった点を重視して授業を進めていくべきなのか、ただやみ雲に教材の内容をすすめるのではなく、立ち止まるところでは立ち止まる。生徒の理解、発展に、有効なところは、しっかり、じっくりと行うということだな。
 まず、なによりも、こうした観察力が自分の中にないと、何も生徒に伝わらないことになると思う。ただ、自分が理解したことのみを伝える授業になりそう。また、そうした一方的で独りよがりな講師になりそうだ。子どもが何を理解して、何を理解していないのかが分かるということは、とても大事なことであるな。

 『感覚』など、難しい抽象的な言葉は、生徒の体験事実、具体的な身の回りの事象、と照らし合わせて説明する。