交渉のセオリー

  • 相手の"関心事"が何なのか、明確に把握しておく。
  • 交渉の目標、決裂した時の次善策を把握しておく。
  • 自分の交渉技術を把握しておく。
  • 相手のコミュニケーションに合わせる。また、相手の条件が変化しやすいような環境作りに勤める。

 なんというか、こういった本に自分が求めていたものとは、少し違ったが、まぁ、読む価値はあった。
 はじめに自分が求めていたものは、もっと、コミュニケーション学のようなものだったと思う。ビジネスにおける話合いというのは、どのようになされているのか、そうした正当な考え方、もしくは、ごく一般的な常識、交渉そのものの経緯、みたいなものだったと思う。
 はじめの章は、わりかし、それに近いものが書かれていたが、二章目からは、もっと実際のビジネス場面における、駆け引きのような場面が例としてだされて、そうした部分は自分には必要がなかった。いかに自分に有利に話をもっていくか、みたいな話はあまり興味がない。もっと、いかに誠実に自分のメッセージを伝えることができるのか、誠実にメッセージを伝えるためにはどのように話せばよいのか、といった部分に興味がある。そこが微妙に、就職面接と、ビジネスの交渉とは違うところだと思う。
 ま、でも、実際にビジネスの交渉の場では、これくらい双方とも考えて話を進めているのだということが知れてよかった。そう考えれば、自分の面接場面での話方なんて、お子ちゃまだな、って思えてくる。この辺をどう考えたらよいのかが難しい。これほど高度なコミュニケーションをできていない自分が悪いのか、そもそも自分がそうしたコミュニケーションをしようと思っていないため、そこを目指す必要がないのか、それとも実際にこうした場面に直面して、この本に書かれているような心理戦を繰り広げる必要性を感じる必要があるのか。ここに書かれているような考え方が、社会人としての常識としてあるのか、ないのか。少なくとも、今のところ、自分はこの本に書かれているような技術を持つ必要は感じていないな。