学問の扉

学問の扉──東京大学は挑戦する

学問の扉──東京大学は挑戦する

経済成長の「本当の原因を」見極めるために(レズリー・ハンナ「比較経営史」)

 ビジネスマンは先行きの見えない絶えず変化する現実に直面しながら毎日を「何とか切り抜けていた」のが本当の姿だったとしても、いざ自分の行動を回顧する段になると、実際よりも論理的な意図があったと考えがちです。〜。
 「近代化」といった何でも包含できる用語で括られるような事象のどの側面が経済成長に関連性があったのかを見いだすことは困難だったのです。また、今でも困難なのです。近代化というものをあらゆるものを含む概念にしてしまっているからこそ、それがもつ真の説明力に対する理解をゆがめているのかもしれません。

 歴史って全ては跡付けなんだよなぁ。そういう意味で、実際の現実は試行錯誤や、時代に逆行した行いが多くあったはずで、全てが理路整然と説明できるもんではないのだ。そうした視点で歴史を勉強しないとな。これは「どこかで」「だれかが」跡付けしたものだな、って目線をもっておいた方がいい。