ネット未来地図
ネット未来地図 ポスト・グーグル時代 20の論点 (文春新書)
- 作者: 佐々木俊尚
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/10/19
- メディア: 新書
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規模と構造は、常にお互いに影響を与えあい、双方をドライブさせる。構造がなければ、規模がいくら大きくとも、インターネットのデータは単なるノイズの集合体に過ぎない。構造が存在してこそ、その構造が何らかの方向性を持った訴求力を生み出すことができる。つまりノイズの集合体であるデータベースを体系化して、そこに何らかの価値を与える方向性を生み出すことが可能になる。
動画コンテンツが収益化できない最大の原因は、動画と視聴者をきちんとマッチングさせる技術が生み出されていないからだ。どのような顧客がどのようなコンテンツを求めているのか。あるいはどのようなコンテンツを配信すれば、どのような顧客層の人たちがやってくるのか。そのマッチングが明確になってくれば、かつてグーグルの検索エンジンによってテキストが広告化していったように、動画が広告化するモデルが具体化していくことになる。
地味な内容の動画であっても、加えられるコメントが面白ければ、それだけで爆笑コンテンツに変身してしまう。つまりコンテンツの主体を動画そのものではなく、コミュニケーションのやりとりにシフトさせてしまっているのだ。