赤い砂漠
- 出版社/メーカー: パイオニアLDC
- 発売日: 2000/03/24
- メディア: DVD
- クリック: 6回
- この商品を含むブログ (12件) を見る
監督
モニカ・ビッティ
誰しもが抱えている不安
あえて表に出し、
言葉に表せば こういう感じになると思う
目線、周りとのズレ具合
今ではない、ここではない、どこかへ
主人公はつねに関わりを求め、だが求めるがゆえに得られない。何か自分でも分からないようなものを求めている。
何か強いものを欲している姿が描かれるのだが、観客にはそれが決して得られないものだということは分かる。その求め続ける姿にうたれる。
彼女はつねに"求める"のみであって、何かを得られたという感覚を永遠に得られないのは分かる。
でも、感じるのは、そうした「不安」が、むしろ生きる実感を与えているのだという点。主人公が普通に話しているとき、まるで生きているという感じを与えない。何かを希求している時、「それではない何か」と求め続ける時、それが彼女が「生きている」と思える時。彼女の不安がなくなった時、その時は彼女の周りの人と同じように"のっぺらぼうな"感じになってしまう、そのように思える。