谷崎潤一郎 - 春琴抄

う〜ん、これは究極なSM小説のように思うが。
極端な愛の形。
ほんと、いろいろ想像をめぐらしたし。
最後の方の盲目になるあたりは、つらかったけど、やっぱ、そっから先の見えなくなって、師匠の音色の素晴らしさが分かるって部分が必要だったんだろう。
また、日本語の流れがうまいなぁ。ああいう風に表現するのだなぁと。核心の周りを包み込むような感じ。ひたすら状況を描写して、表現したい部分を浮かび上がらせる。
小節にもリズムがあったし。うまいなぁと思う。
師匠の文言も論理的だしなぁ。そっからこの人物が至極理性的で、愛するに値するんだっていう説得力をもたせる。