美の巨人たち

 村上華岳日本のモナリザ!衝撃裸婦図の謎

 近代日本画をつくり上げた画家の1人、村上華岳の「裸婦図」を紹介。華岳は同作について「人間永遠の憧憬(しょうけい)の源であり、理想の典型である。"久遠の女性"として描いた」と言っている。華岳はこの絵の後、人物を描くことはなく、画壇の中心から去ってしまう。華岳は精進の人だった。画室にこもり、じっと絵と向き合った。「製作は密室の祈り」という言葉を残した華岳が「裸婦図」に込めた祈りとは何か。

 「寂寥とした背景にうつしだす女の情念のはかなさ」

 幼少期の両親との別れ。その後の花町。こうした心の空洞が"書くこと"に向かわしたのかも。書くことによって、「美」を"形にする"ということに。